2010年7月
ブックラウド
インターネットのおかげで、そういうコンテンツの楽しみ方が拡がりました。2ch、mixi、Twitterなど、みんなでワイガヤするところも増えました。そうなると今度はもっとたくさんのコンテンツが欲しくなります。それらをいつでもどこでも楽しみたくなります。
みんなで一緒に楽しみたくなる。
もともとコンテンツは、家族・友人とのコミュニケーションの中でこそ、その価値がさらに増すものでした。一人で見る映画より、恋人と見た方が楽しいように。だから、コミュニケーションの場と作品を密着させてみると、ちょっと変わった場ができるかもしれないと思っています。ソーシャルな場でのコンテンツの消費は、単なる消耗ではなく、昇華を生むかもしれないという期待です。
電子出版が盛り上がりを見せているのは、その期待との相性の良さにあります。でも情報の氾濫する世界が豊かな多様性を支持するとは限りません。例えばビデオゲームは極少数の大ヒット作と大量の売れない作品に二分化されています。これからのクリエイターが参加する余地の少ない産業構造はあまり好ましくない。
ブックラウドは、単行本・個人誌ではなく漫画雑誌を作ることにより、その余地を確保したいと考えています。
未知のフィールドに足を踏み入れるのは楽しい!という原初の衝動に従い、でも作家の皆様にご迷惑のかからないよう、細く長く続けて行きたいと思います。関係各位のご指導ご鞭撻により、これを達成することが出来れば、これに勝る喜びはありません。
何卒宜しくお願い申し上げます。
以上